海津市議会 令和7年 第2回定例会 一般質問 北村富男議員

海津市

令和7年第2回定例会の一般質問において、北村富男議員は「増加傾向にある金属スクラップヤードおよび太陽光発電施設に関する地域課題」と「石津認定こども園の閉園計画」について質問した。

この質問を通じて、不適切な金属スクラップヤードに対する市の対策や、再生可能エネルギー発電設備を目的とした農地転用申請が近年急増している実態が明らかになった。一方で、市独自の規制条例の制定や届出義務化といった強制力のある対応には、市として慎重な姿勢を見せた。

また、石津認定こども園が令和9年度から新規入園を停止し、最長で令和13年度末に閉園する方針であることや、それに伴う児童受け入れ体制に支障がないことが明らかになった。

質問と回答

質問1

市内の金属スクラップヤードの数、苦情の内容、対策が知りたい。

回答: 令和6年度末において25か所(海津地区に11、平田地区に6、南濃地区に8)ある。2か所のヤードに対して、騒音に関する苦情が4件、危険な積載に関する苦情が1件あった。苦情があった際には現地を確認した上で是正指導を行っている。また、巡回による早期発見に取り組んでいる。

質問2

不適切な金属スクラップヤードを条例で規制する考えはあるか。

回答: 不適切なヤードに対する規制は国において検討が進められているため、市としては国の動向を注視しながら、巡回による実態の把握に努める。

質問3

不適切な金属スクラップヤードを既存の制度を利用して早急に対応することはできるか。

回答: 不適切なヤードに対する規制は国において検討が進められているため、市としては国の動向を注視しながら、巡回による実態の把握に努める。

質問4

寄せられた苦情は前年度と同じ事業者のものか、それとも新たな事業者によるものか。また、過去に寄せられた苦情は改善されたか。

回答: 苦情が寄せられた2か所のうち1か所は前年度と同じ事業者であり、もう1か所は新たに通報を受けた事業者である。いずれも指導により改善している。

質問5

より正確に実態を把握するため、巡回の際に金属スクラップヤードの周辺住民からも聞き取りを行ってはどうか。

回答: 今後は必要に応じて近隣住民からの聞き取りを行う。

質問6

市内に太陽光発電施設が増えているが、市に苦情は届いているか。

回答: 施設内の雑草に関する苦情が数件ある。

質問7

金属スクラップヤードや太陽光発電施設の設置場所に傾向はあるか。

回答: 金属スクラップヤードは、資材の搬入・搬出が必要になるため、道路状況の良い場所に設置される傾向がある。太陽光発電施設は、農地から転用された場所に設置される傾向がある。

質問8

市内における農地転用の実態を把握するため、令和3年度から令和6年度までの期間における工業用地および再生可能エネルギー発電設備への農地転用の申請数の推移が知りたい。

回答: 海津市の農業委員会に工業用地への転用を目的とした申請数は、令和3年度に10件、令和4年度に7件、令和5年度に12件、令和6年度に8件あった。また、再生可能エネルギー発電設備への転用を目的とした申請数は、令和3年度に6件、令和4年度に4件、令和5年度に22件、令和6年度に45件あった。

質問9

土地利用の届出を義務化するなど、問題を未然に防ぐための早急な対策を行う考えはあるか。

回答: ない。市としては国の動向を注視しながら、巡回による実態の把握に努める。

質問10

市内の出生数が知りたい。

回答: 海津市の出生数は、令和4年度は120人、令和5年度は98人、令和6年度は110人である。

質問11

公立認定こども園の定員と就園児数が知りたい。

回答: 令和7年6月1日現在で、高須認定こども園は定員80人に対して39人、石津認定こども園は定員80人に対して35人が就園している。

質問12

石津認定こども園の閉園について今後の計画が知りたい。

回答: 石津認定こども園は、令和9年度から新規入園を停止し、現在の在園児が卒園する最長で令和13年度末での閉園を考えている。今後は近隣の園と連携して転園の体制を整えるとともに、保護者への丁寧な説明や相談を実施していく。

質問13

石津認定こども園の閉園に伴い、同じ小学校区の私立認定こども園へ入園希望が集中した場合、受け入れは可能か。

回答: 現在の石津認定こども園の児童数であれば受け入れが可能である。

質問14

石津認定こども園の園舎について修繕が必要な箇所はあるか。例えば、空調の故障はないか。

回答: 現時点では大規模な修繕は必要ないと認識している。空調については、平成23年度に改修した実績がある。

感想

国の動向を注視している場合なのか

不適切な金属スクラップヤードの対策として、市は「国の動向を注視する」という回答に終始し、具体策が示されなかった。国による法整備の時期が不透明な現状において、市の消極的な姿勢は問題を軽視していると感じざるを得ない。

市独自では対策を講じず、国の代理店のような役割しか果たせないのであれば、地方自治体の存在意義が問われる。納得感のある説明がなかったことは非常に残念に思う。

太陽光パネルの急増と無秩序によるリスク

北村富男議員の質問により、海津市において太陽光発電を目的とした農地転用が増加傾向にある実態が、具体的な数値で明らかになった。

私自身、市内において太陽光パネルの設置場所が急増しているという実感を抱いていたが、その事実が裏付けられた意義は大きい。

太陽光発電の過度な推進は、全国的に景観の破壊や森林伐採に起因する土砂災害リスクの増大といった深刻な問題を引き起こしている。

今回の質問を契機として、今後の土地利用のあり方を真剣に論じるべきだと思う。国による大枠のガイドラインに頼るのみならず、市独自の自然環境保護の観点から、実情に即した適切な対策が講じられることを期待したい。

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