海津市議会 令和7年 第3回定例会 一般質問 近澤美佳子議員

海津市

概要

海津市の令和7年第3回定例会の一般質問において、近澤美佳子議員は「切れ目ない子育て支援としてのおむつお届け便の導入」と「小・中学校における暑さ対策の現状と今後の取組」の2点について質問した。

おむつお届け便については、経済的負担の軽減とさりげない見守りという2つの目的を丁寧に説明した上で導入を提案したところ、市は「来年度からの実施に向けて検討する」という前向きな答弁を示した。議員として初の一般質問において、具体的な政策実現の可能性が示される形となった。

学校の暑さ対策については、災害時の避難所としての機能強化と、子供たちの安全なスポーツ環境の確保を目的に、令和7年度から4カ年で市内全ての小・中学校に空調を整備する計画が示された。

質問と回答

質問1

子育て支援施策の中で、乳児期の家庭における具体的な支援内容を教えてほしい。

回答: 経済的支援として、かいづっこハピハピ給付金(出生1人当たり20万円)を給付しており、産婦健康診査と1か月児健診への助成も行っている。精神的支援として、全乳児家庭に保健師・助産師が訪問し、産後ケア事業(医療機関での宿泊型ケア)や子育てエンJOYクーポン(認定こども園での無料一時預かり)を提供している。また、こども未来館ZüTToの開設、子育て支援アプリ「かいづっこナビ」の導入を実施した。来年度からはこども誰でも通園制度の実施も予定している。

質問2

全国的に導入が進んでいるおむつお届け便について、導入の可能性をどのように考えるか。

回答: 県内では恵那市や揖斐川町で既に実施されており、配付時に支援員が訪問することで育児相談や関係機関につなぐ支援が行われている。本市でも保健師等による家庭訪問事業に子育て用品のお届け訪問を加えることで育児相談の機会が増え、保護者の精神的負担が軽減すると考える。来年度からの実施に向けて検討する。

質問3

おむつお届け便の配達時に、市の子育て支援に関する情報提供もできないか。

回答: こども未来館ZüTToや子育て支援センターのイベントなど、タイムリーな情報を届けることは有効な手段と考えており、取り組んでいきたい。

質問4

夏場の授業や登下校時の暑さ対策の取組内容を教えてほしい。特に小学校低学年への配慮はどうなっているか。

回答: 暑さ指数を定期測定し、環境省の基準に基づいてスポーツ活動を中止・時間短縮し、15〜20分ごとに水分補給を促す。登下校時は水分・冷感タオル・日傘の携行を保護者へ要請しており、下校前には学校で水筒に水分を補充するよう児童・生徒にも呼びかけている。熱中症警戒アラート発令時は低学年を高学年下校時刻まで待機させ引率している。徒歩通学3キロ以上の低学年を対象にスクールバスを試験的に運行している(今夏2回実施)。

質問5

下校時にも冷却したネッククーラーを使用可能とするため、学校に冷凍庫を設置する可能性についてどう考えるか。

回答: 現在は冷感タオルや日傘の使用を推奨しており、引き続きこれらの対策を確実に行う。冷凍庫の設置については先行自治体の事例を踏まえ、今後検討を進める。

質問6

体育館の冷房設備設置の現状が知りたい。

回答: 令和7年度からの4年計画で整備する。第1期(R7〜8)に海津小・今尾小・城山小を整備し、第2期(R8〜9)に海西小・石津小・下多度小を整備する。第3期(R9〜10)には中学校3校を整備する。

感想

「おむつ」と「安心」を届ける「おむつお届け便」

「産後うつが10人に1人」という数字には、改めてハッとさせられた。子育て中の孤立は、想像以上に切実な問題であることを痛感した。

今回の質疑で、市から「来年度からの実施に向けて検討する」という前向きな答弁を引き出した点は、近澤美佳子議員のまぎれもない成果だ。

一方で、これほどまでにスムーズに快諾されるのであれば、「なぜ今まで実施されてこなかったのか」と市のこれまでの姿勢に疑問が残る。

この事業の特筆すべき点は、単なる経済的支援にとどまらず、対面での「つながり」を重視している点にある。おむつを届けるという機会を通じて、行政がそっと家庭に寄り添い、困りごとに早く気づけるような関係性を築こうとする姿勢には温かみを感じる。

この支援体制が形式的なものに終わらず、来年度から血の通った制度として形になることを、一市民として注視していきたい。

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